低気圧だけが原因じゃない!?最近聞くようになった「気象病」、意外と身近なその正体を気象予報士が解説
2023年11月23日
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「気象病」というワードを聞いたことがあるでしょうか。
最近になってメディアでも取り上げられることが増えたように感じますが、そもそも「気象病」とは何なのか具体的に説明できる人は少ないかもしれません。また、昔からよくいう「雨の日は関節が痛む」という話とは関係があるのでしょうか…?
今回は、気象予報士・防災士・野菜ソムリエとして活躍する植松愛実さんに、意外と身近な「気象病」について教えてもらいます。気象病とは?
気温や気圧、湿度といった、天気要素の変化によって体調が悪化することをまとめて「気象病」と呼びます。
頭痛や腰痛など体の痛みを伴うものは「天気痛(てんきつう)」と呼ばれることもありますが、めまいや精神的な疾患など肉体的な痛みを伴わない気象病もあり、その症状にはかなりの種類があります。
「雨の日は関節が痛む」といった症状が一般にあることは昔から知られていたものの、そういった症状が具体的にどんな天気要素と結びついているのかという研究が発達してきたのは、ここ10~20年くらいのことです。
日本では2005年に初の気象病外来が愛知医科大学病院に開設され、さらにここ5年くらいの間にメディアで「気象病」というワードが登場する頻度がぐんと上がりました。