認知症の母も自分の人生も大切に。「好き」に囲まれた私らしい暮らし

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自分らしく“今”を楽しみながら、心豊かに過ごす50歳のひとり暮らしとは?認知症の母のことも、自分の人生も両方大切にしています。「好き」に囲まれた私らしい過ごし方を教えてもらいました。
<教えてくれた人>
ヤノミサエさん live in大阪 age50歳
保護猫のウズラ(14歳)、モナカ(4歳)、チョコ(4歳)と暮らす。母(80歳)とは近居。仕事はフリーランスのフォトスタイリング(R)講師。Instagram@misaeyanoで「無印良品」で整える暮らしや母の介護について発信中。著書に「猫がよろこぶインテリア」(タツミムック)など。認知症の母のことも、自分の人生も両方大切に。「好き」に囲まれた私らしい暮らし
20代のころ両親が離婚し、パート生活を送る母の近くに住んで暮らしを支えてきたヤノさん。36歳で雑貨や暮らしなどを魅力的に撮影するフォトスタイリング(R)に興味を持ち、働きながら学びました。その後、講師として独立し、バリバリ働いていましたが、8年前に母の認知症に気づきます。「物忘れがひどくなってるのに自分の病気を認めたがらない母に寄り添い、支えるのは大変でした。私も精神的にまいって一時は心療内科に通うことに。それで1人で背負いすぎてもダメだと気づいて……。ムリして頑張るのはやめよう、自分の暮らしを大事にして、自分を慈しんであげないとつぶれてしまう、と思ったんです」。
今は行政の介護サービスを利用して母を見守りながら、心地いい部屋、好きな仕事、かわいい猫たちを大切にしてマイペースに暮らしています。昨年から写真や動画の知識を活かし、学校のオンライン授業をサポートする仕事もスタート。「『50歳の新人、ヤノです!』のスタンスで、わからないことは臆せず聞いちゃう。するとみんな親切に教えてくれるんですよね。年を重ねて、いい意味で図太くなりました。今後も自分らしくいるために、自分の生活と母の介護のバランスをうまく取っていきたいと考えています」。