
料理のレシピを見ていると、にんじんやナスなどを「乱切りにする」と書いてあることがありますよね。「乱」という字が入っていて乱雑なイメージがあるので、なんとなく色んな大きさや形に切っておけばいいのかな?と思いきや、そうではありません。
今回は野菜ソムリエの植松愛実が、じつは間違った方法をしている人が多い正しい「乱切り」の方法と、意外と「乱切り」にするとおいしい野菜もあわせてご紹介します。
そもそも何のために「乱切り」にするの?

「乱切り」とは、食材をまわしながら切ることで断面がさまざまな方向に変わるようにし、不規則な形に切る方法のことをいいます。こうやって切ることで、食材の表面積が大きくなるというのが大事なポイントです。
表面積が大きくなると、煮たり炒めたりしたときに食材に熱が入りやすくなり、煮込み料理では味がしみやすくなったり、炒め料理では火が早くとおったりします。たしかに、カレーや肉じゃがなど、煮込む系のレシピで「乱切り」をよく目にしますよね。
ちなみに、いくら「乱」とはいえ、不規則になるのは断面の向きや食材の形だけで、食材の大きさはそろえる必要があります。なんとなくいろんな大きさに切っているだけでは、本来の「乱切り」ではない、ということですね。