
年末、誰もが焦燥感に駆られ、雑巾や洗剤を手に取る時期です。「今年こそは、徹底的に!」と意気込み、気がつけば大晦日。疲れ果てた体で年を越す──そんな光景を毎年繰り返していませんか?
清々しい気持ちで新年を迎えるための大掃除が、いつの間にか重荷になっていることもあります。
本当に大切な場所、本当に必要なことだけに集中して、今年の年末は「あえてやらない掃除」を決めてみましょう。
教えてくれたのは、アクティア株式会社が提供する家事代行サービス「カジタク」に所属し、年間約500件のお仕事依頼をこなしている家事のプロフェッショナル、西田美保さんです。
1. 手の届く日常的な水まわり

あえてやらない理由: 日常の「ついで掃除」で十分キレイを維持できるため
水まわりは毎日使う場所だから汚れも毎日均等に蓄積します。この汚れに年末に立ち向かうのは非効率です。毎日数分、使ったついでに掃除する「ついで掃除」が効果的です。浴室の壁や床、浴槽、洗面台、トイレは毎日のケアで十分。
なお、もし長期間掃除していない箇所がある場合は、まず“リセット掃除(蓄積汚れの一掃)”が必要です。
ただし、このリセット作業を年末にまとめて行うのは負担が大きく非効率。別日でしっかり向き合うほうが結果的にラクになります。一度リセットできれば、その後は日常の「ついで掃除」で十分キレイを維持できます。たとえば入浴後の水滴の拭き取りを習慣化することで、しつこい水垢やピンク汚れを防ぐことができます。
年末に半日かけて水垢や石鹸カスと格闘し疲労感に苛まれるよりも、日々の習慣でキレイを長くキープするほうが効率的です。大掃除で手をかけるのは、天井や換気扇など日常ではなかなかできない高所に絞り、徹底的にカビの元を絶つことにしましょう。