冬至が1番寒いわけじゃない!寒さに"タイムラグ"が生じるワケと備えるべき時期を気象予報士が解説
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師走に入り、空気の感じもスーパーの品揃えも一気に冬らしくなってきました。
毎年12月下旬には1年でもっとも昼が短い冬至を迎えますが、じつは冬至は「1年で1番寒い日」ではありません。
どうして寒さのピークは冬至とズレるのか?1番寒い日はいつやってくるのか…?
気象予報士・防災士・野菜ソムリエとして活躍する植松愛実さんに、誰かに教えたくなる豆知識を解説してもらいます。太陽からもらうエネルギーが1番少ない日
冬至(2023年は12月22日)は、昼の時間が1年でもっとも短くなる日です。
昼、つまり太陽の出ている時間が短くなるわけですから、もちろん寒いことに違いはありませんが、とはいえ1年でもっとも寒いわけではありません。
冬至を過ぎれば少しずつ日が長くなっていきますが、それでも暖かくなることはなく、引き続きどんどん寒くなるのです。暖まりにくく冷えにくい空気
空気は、暖めたり冷やしたりするのに時間がかかります。
室内の空気の温度を変えようとするだけでもエアコンをつけてから実際に温度が変わるまでしばらくかかるわけですから、室内よりも格段に広い空間である大気全体の温度が変わるにはかなりの時間を要するわけです。
そのため、たしかに冬至はもっとも太陽の出る時間が短く、また太陽高度も低くて太陽のエネルギーが届きにくい日ではありますが、もっとも冷える日は冬至よりもずっとあとにやって来るのです。