通信制高校からの大学進学率は?「総合型選抜」に対応できる?
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通信制高校から大学へ!進学率ってどれくらい?卒業後の進路は?親世代の頃からどんどん変化する学校教育、ついていけていますか?今どきの教育・進学事情や新しい教育用語を、専門家にインタビュー取材します。
<教えてくれた人>
・通信制高校に詳しい 高尾知憲さん
24年度4月に開校する通信制高校サポート校・アップ高等学院のプロジェクトマネージャー。アップ教育企画の中学受験指導部門にて算数を指導。進研ゼミ小学講座「考える力・プラス」等にも出演。
・ジャーナリスト 宮本さおりさん
夫の米国留学で新聞記者から専業主婦に。帰国後、子育て・教育分野を中心に執筆。『データサイエンスが求める新しい数学力』(日本実業出版社)著者。大学生と中学生の母。Q 通信制高校に通う子どもの大学進学率は?
A 令和元年度の大学進学率は約18%で20年前の倍以上に
少し前までは、通信制高校から大学に進学するというイメージはあまりなかったと思います。実際、20年前のデータを見ると、通信制高校から大学などへ進学した生徒はわずか8%しかいませんでした。
しかし現在は、大学進学率そのものが上昇していることもあり、通信制高校から大学・短大への進学率は約18%と、20年前の倍以上に増えました。とはいえ、大学進学を見据えたカリキュラムを持つ通信制高校はまだ少ないのが現状で、大学進学を目指すのであれば、進学実績の高い私立の通信制高校を選択したり、サポート校を併用したりする必要があります。
サポート校というのは、通信制高校に通っているが自力での学習が難しい人や、特色ある教育を求める人をサポートする塾のような存在。最近ではサポート校と提携している通信制高校も多くなっています。この場合、普段勉強するのはサポート校でも、実際に卒業するのは提携先の「通信制高校」になります。大学進学に特化したコースを設けているサポート校もあるので、大学受験を考えているなら、その点をふまえた学校選びが重要になります。