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「黄砂」って何?ふつうの砂ぼこりと何が違う??意外な危険性を気象予報士が解説

2024年3月1日

  • 春になるとよく、ニュースで黄砂が飛んでいることを聞いたり、なんとなく空が黄色っぽくにごっているのを感じたりします。なにげなく春の風物詩のように感じていますが、そういえば黄砂って具体的には何なのでしょうか。ふつうの砂ぼこりと比べて違いはあるのでしょうか…?

    今回は、気象予報士・防災士・野菜ソムリエとして活躍する植松愛実さんに、黄砂の正体と今知っておきたい意外な危険性について教えてもらいます。


    4,000kmを旅する砂


    黄色い砂が空中を飛ぶ。

    黄砂とは、大陸にあるゴビ砂漠やタクラマカン砂漠などの砂漠で巻き上げられた砂が飛んできたものです…と言われても、ちょっと想像がつかないですよね。

    というのも、比較的近いゴビ砂漠でも日本までは1,000km以上、タクラマカン砂漠にいたっては約4,000kmも離れていますので、そんなはるか遠くから砂が飛んでくるなんて、にわかには信じられない話。

    ところが、春という季節の特徴が、それを「あり得る話」にするのです。

    キーワードは「ダストデビル」と「偏西風」です。

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