歩数を意識してカロリーを消費しよう〜運動の目安や続けるコツを解説〜
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当記事の執筆は、健康運動実践指導者 河内義紀が担当しました。
誰でも簡単にできるウォーキング。歩いてはいるけれど、1日の歩数を意識して生活している方は少ないのではないでしょうか?
実は、歩数を意識することでカロリーの消費量が増え、生活習慣病の予防やダイエットの効果を高めることができるのです。
歩数やカロリーの消費量を増やすことで、健康へ近づけるのは嬉しいですよね。
そこで、今回は歩数の目安から続けるコツまでをご紹介します。歩数を意識して、運動の効果を少しでも高められる内容ですので、ぜひ最後までお付き合いください。1日の歩数はどれぐらいが良いの?
健康を維持または増進するには、1日あたりの歩数を意識することが大切です。
今回は、厚生労働省が推奨している歩数の目安を参考に、解説します。
●国が推奨している歩数は「1日8,000歩」以上
厚生労働省では、18〜64歳の場合、「強度が3メッツ(※1)以上(※2)の身体活動を23メッツ・時/週」が身体活動量の基準となり、歩数に換算すると約6,000歩となります。
6,000歩に、3メッツ未満(※3)の日常の身体活動量、約2,000〜4,000歩を加えた8,000〜10,000歩が1日の目安となるのです。
また、8,000歩は距離にして約4.8〜5.6km、時間にして約80分になります。
ところが、令和元年に厚生労働省が行った調査によると、20〜64歳の平均歩数は男性7,864歩、女性6,685歩と1日8,000歩に達していません。
したがって、普段から意識して1日8,000歩以上を目安に、歩くように意識してみましょう。
※1 メッツとは、運動や生活活動の強度を表した単位
※2 3メッツ以上とは、1メッツを安静時(静かに座っている状態)として、1メッツと比較した時の3倍以上のエネルギーを消費する活動
※3 3メッツ未満とは、3メッツを含まない運動や生活活動
●1日1万歩が良いと言われている理由
厚生労働省の健康日本21によると、歩数を増やす取り組みとして「1日1万歩」が理想とされています。
「1日1万歩」の根拠は、1986年にアメリカのハーバード大学から発表された身体活動量と死亡率などの関連をみた研究結果より、1週間に約2,000kcal(1日約300kcal)以上のカロリーの消費量に相当する身体活動量が推奨されているのです。それが「1日1万歩」となります。
ところが、「1日1万歩」歩く必要があるかといわれると、身体状況によって大きく変わってきます。筋肉量が少ない方や猫背などの不良姿勢である方が、1万歩ウォーキングを行うと、筋肉や関節に痛みを引き起こす可能性が高まるのです。
したがって、1万歩に拘らず、歩くスピードを速めたりと工夫して運動することが重要です。