冷凍野菜に栄養はあるの?オススメレシピとともに管理栄養士が解説
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「冷凍野菜には栄養がなさそう」
なんとなく冷凍野菜の購入を躊躇している方も、いらっしゃるのではないでしょうか?
時短料理やお弁当作りに役立つ冷凍野菜も、本当に栄養があるのか気になりますよね。
そこで今回は冷凍野菜の栄養について、管理栄養士が詳しく解説していきます。
冷凍野菜を美味しく食べるコツもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。冷凍野菜に栄養はあるのか
冷凍野菜にも、栄養があります。
とくに市販の冷凍野菜は製造の過程で、栄養素の損失が最小限になるよう工夫されているのです。
その工夫の1つは、野菜を「急速に」凍結することです。
野菜を冷凍庫に入れると、-1度で凍り始め-5度になるとほとんどが凍結します。
栄養素の損失を最小限に抑えるには、-1〜-5度の温度帯時間を30分以内に短縮するとよいのです。
また-18度以下で冷凍保存された野菜の栄養価は、長期間保たれることがわかっていますよ。
●生野菜との栄養価の違い
野菜に含まれる栄養価は、冷凍と生で大きな差はありません。
なお、栄養素の中で1番損失しやすいものは、ビタミンCだと言われています。
つまりビタミンCの変化を見れば、そのほかの栄養素はそれより変化が少ないと考えられるのです。
そのようなビタミンCも、野菜を急速凍結して-18度以下で保存すれば、損失は最小限にとどめられます。
ちなみに冷凍と生野菜では、栄養価を維持できる期間に大きな差があります。
生野菜は冷蔵保存していても長期間品質を維持することは困難です。
一方で冷凍の場合は、-18度で保存すると1年間品質を保てます。
ただし家庭用の冷凍庫で冷凍野菜を作ると、栄養価が落ちる可能性もあります。
なぜなら急速凍結機能が付いていない冷凍庫の場合は、凍結に時間がかかり野菜の組織が損傷してしまうからです。
参考までに-18度とは保存するために適した温度であって、冷凍食品の工場では-30〜-40度の凍結装置を使っていますよ。
家庭では野菜を-30度以下で凍結することは困難ですが、次のような工夫をして凍結にかかる時間をできるだけ短くするとよいでしょう。
・野菜の水気をしっかり取る
・下茹でした場合は十分に冷ます
・野菜を金属製バットに薄く広げる
また購入後できるだけ早く凍結させると、栄養価が高い状態での保存が可能です。