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実はダイエットにぴったり!?「ニンニクの芽」の栄養成分と効果

2024年9月4日

  • 当記事の執筆は、管理栄養士 松原知香が担当しました。

    「ニンニクではなくてニンニクの芽?」

    ニンニクの芽とは、ニンニクの「花茎」という部分を指します。「芽」という言葉が使われていますが、実は芽ではありません。

    ちなみに、普段よく使うニンニクは「りん茎」と呼ばれる部分のことで、ニンニクの芽とは異なります。また、ニンニクの特有の香りはりん茎の方が強く、ニンニクの芽は弱めです。

    さてニンニクの芽ですが、栄養面ではどのような特徴があり、またりん茎とは異なるのでしょうか。

    ということで今回はニンニクの芽の栄養について徹底解説します。また、ニンニクの芽を使ったダイエットレシピもご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。


    ニンニクの芽の栄養成分と効能効果


    ニンニクの芽に多く含まれる栄養素は食物繊維、βカロテン、ビタミンB群、ビタミンC、ミネラルです。では、それぞれの栄養素がどのような働きをしているのか、順に解説していきます。

    ●食物繊維がおなかの調子を整える
    食物繊維は、便のかさを増すことによって大腸の壁を刺激し、大腸の動きを活発にする働きがあります。したがって、お通じを改善させる効果が期待できます。

    食物繊維は、日本人に不足しがちなので積極的にとりたい栄養素です。ちなみに、ニンニクの芽に含まれる食物繊維の量は100gあたり3.8gで、野菜類の中でも中の上です。


    ●β‐カロテンはビタミンAに変換
    βカロテンは体内でビタミンAに変換されるため、プロビタミンA(※)と呼ばれる栄養素でビタミンAの仲間です。

    ビタミンAには皮膚や目の粘膜を良好な状態に保ったり、成長を促進したり、免疫力を保ったりと様々な働きがあります。さらには暗い場所での視力を保つ作用もあります。

    なおβカロテンは緑黄色野菜に多い栄養成分です。あまり知られていませんが、ニンニクの芽はβカロテンを多く含む食材なので緑黄色野菜に分類されます。

    ※プロビタミンAとは、生体内でビタミンAの効力を示す物質に変換される物質の総称


    ●ビタミンB群が代謝や細胞作りをサポート
    ニンニクの芽はビタミンB群の中でも、ビタミンB6や葉酸を多く含んでいます。ビタミンB6は、皮膚の健康を維持する栄養素で、不足すると皮膚炎になる可能性があります。

    またビタミンB6は、私たちの体の中でたんぱく質を使う際に必要な栄養素です。そこで、肉や魚などのたんぱく質をよく食べる人はビタミンB6を多く摂取した方がよいとされています。

    一方で葉酸は細胞やDNA、赤血球を作るのを助ける働きがあり発育に不可欠な栄養素です。特に妊婦さんは葉酸を多く必要とします。そこで、日々の食事にニンニクの芽などの葉酸を含む食品を取り入れることをオススメいたします。


    ●ビタミンCの抗酸化作用で老化予防
    ビタミンCの働きは、抗酸化作用といい、しみや動脈硬化の原因のひとつである活性酸素を取り除く働きもあります。

    さらには、コラーゲンの生成を助け、鉄分の吸収を促進したりすることです。


    ●ミネラルが体の機能を調節する
    ミネラルには細胞や体液、神経、筋肉など体の機能を調節する役割があります。そして体内で作り出すことができないため、食事を通して摂取する必要があります。

    なお、ニンニクの芽に含まれるミネラルは、他の野菜類と比較して特別多いものも少ないものもありません。ミネラルはそれぞれが影響を及ぼし合うため、バランスよく摂取するのが良いとされています。

    つまり、ニンニクの芽はミネラル摂取に向いている食材だと言えるのです。

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