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「真冬並み」ってどういうこと?気温が何℃なら「真冬」?気象予報士が解説

2024年2月7日

  • 天気予報やニュースでよく「今日は真冬並みの寒さになりそうです」と言っているのを聞きますが、そういえば「真冬並み」って実際のところ「いつ並み」のことを言っているのでしょうか。
    具体的に気温が何℃以下なら「真冬」になるのか、基準があるのでしょうか…?

    今回は、野菜ソムリエ・気象予報士・防災士の資格を持つ植松愛実さんが、日々の生活に役立つ&誰かに教えたくなるお天気の豆知識を解説します。


    そもそも「並み」は意外と深い表現


    温度計

    報道では「真冬並み」のほかにも、「1月上旬並み」や「3月下旬並み」のように、具体的な月や旬の入った表現を耳にすることがあります。
    こういった表現はすべて、「平年値」と呼ばれるものを基準にしています。

    「平年値」とは、直近30年間の平均のことで、気温の平年値、降水量の平年値、湿度の平年値…といった具合に、あらゆる気象データに関してそれぞれの「平年値」が存在します。
    といっても30年分という膨大な量のデータを毎年計算するのは大変なので、平年値は10年ごとに更新すると決められています。

    つまり、2024年現在で使われている「平年値」は、1991~2020年の30年間の平均。
    そして2031年になったら、2001~2030年の30年間の平均に更新されます。

    このように計算された「平年値」をもとにして、たとえば今日の気温が1月上旬の平年値に近ければ「1月上旬並みです」と表現されるわけです。

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