【防災士解説】低体温症と無関係な人はいない!災害時以外も覚えておきたいポイントとは
2024年2月8日
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「低体温症」と聞くと、自然災害時や山岳遭難時の話だと思っていませんか?
じつは日本では毎年、災害や遭難と関係なく多くの人が低体温症になっていて、なかには持病がなく健康で若い人も含まれているのです。
しかも北海道のような寒冷地に限らず、沖縄を含む全国で患者は発生しています。
そもそも低体温症とはどういう状態で、どんなときに注意が必要なのか。
今回は、野菜ソムリエ・気象予報士・防災士の資格を持つ植松愛実さんが、低体温症について平常時も災害時も知っておきたいポイントをまとめます。単に「体温が低い」わけではない
私たちはふだん体温計で体温を測りますが、低体温症で言うところの「低体温」は、通常の体温計で測った数字の話ではありません。
「深部体温」といって、体の内部の温度が低下していることを指しています。
そして「深部体温」が低くなりすぎると、体の重要な筋肉や臓器まで冷えて機能が低下してしまうことに…。
初期症状としては体がふるえたり歯がカタカタ鳴ったりするのが特徴で、症状が重くなると脈拍や血圧が低下し、最終的には意識を失って呼吸も止まってしまいます。