
「痛そう」「怖い」…、そんな理由で胃カメラを避けていませんか?実は、胃カメラでないと見つけられない胃炎やがんがあるんです。
胃カメラ検査の重要性や、痛みや不安を軽減する方法などについて、内視鏡・消化器の専門医で、ふれあいの丘内科内視鏡健診クリニックの院長である粟田裕治氏に教えてもらいました。
Q.胃カメラとはどのような検査ですか
胃カメラとは、内視鏡(先端にカメラのついた管)を口または鼻から挿入し、咽頭・食道・胃・十二指腸の内部を観察する検査のことです。
検査当日の朝食を抜いて、午前中に検査を実施するケースが多いです。朝食を抜く以外に大きな事前準備はなく、大腸カメラの検査前のように下剤を飲む必要などもありません。多くの場合、検査時間は5~10分程度です。
内視鏡に器具を通して、検査中に胃の組織の一部を採取する(生検)ことができます。採取した組織は、顕微鏡で詳細を見る検査(病理検査)へ出します。
また、別のワイヤーでできた器具を内視鏡につければ、食道がん・胃がん・胃や十二指腸のポリープの切除も可能です。
しかし、内視鏡による上部消化管(食道・胃・十二指腸)のポリープや早期がんの切除は、病院に入院して行う必要があります。検査中にその場でポリープを切除することが多い大腸の内視鏡とは、この点において異なります。