
ふだん何気なくやっているそのコンタクトレンズケア、実は意外な落とし穴があるかもしれません。
ちょっとした油断が重大なトラブルにつながることがあるコンタクトレンズのケアについて、眼科専門医でいわみ眼科理事長である岩見久司氏に聞きました。
Q.コンタクトレンズのケアで最も大切なことはなんですか
コンタクトレンズのケアで最も大切なのは「バイキン対策」です。
目の黒目の表面を「角膜」と言います。角膜は透明で血管が通っていないところです。
通常、バイキンは血液の流れに乗ってやってきた白血球によって撃退されます。しかし角膜には血管が存在しないので、バイキンがついても白血球がすぐには駆けつけられません。
そのため、角膜ではバイキンをやっつけにくく、感染に弱いという特徴があります。
Q.コンタクトレンズの保存液は「つぎ足し」や「再利用」をしてもいいですか
保存液の継ぎ足しや一度使用した古い液の再利用をしてはいけません。
一度使った保存液には、すでに汚れや雑菌が入り込んでいる可能性があります。保存液にバイキンが入っていると、それらがコンタクトレンズに付着して、目の表面に直接触れることになります。
先ほど説明した通り、角膜は感染に弱いため、バイキンが増殖しやすく、感染症にも発展しやすいです。
感染が進行すると角膜感染症になり、異物感・痛み・充血・涙・まぶしさ・視力低下などの症状を引き起こします。最悪の場合には、失明に至ります。
コンタクトレンズの保存液は必ず新しいものを使ってください。