不妊治療をしている人のリアルなお金事情と気持ち。かかった費用の平均は?
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少子化の一方で、不妊の検査や治療を受けたことがあるカップルは年々増加。昨年、公的医療保険適用で不妊治療を受けた人は約37万3000人(※)に上ります。保険適用になってもなお大きなお金の負担。心と体の試練。そして仕事と治療の両立の難しさ。不妊治療のリアルを取材しました。※(厚生労働省 2023年)
世界では約6人に1人が不妊を経験
Seiya Tabuchi/gettyimages(WHO 2023年)
「昨年WHO(世界保健機関)が不妊に関するデータを発表し、『ついにWHOも不妊に着目した!』と編集部で話題に。WHOによれば、高所得国から低所得国まで国の経済状態にかかわらず不妊に悩む人の割合には差がない状況。不妊は世界規模の課題なのです」(米谷さん)
※不妊とは……妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、1年以上妊娠しない状態(日本産科婦人科学会による定義)
●リアルVOICE
「13歳と6歳の子を不妊治療で妊娠。上の子のときは、周りで治療を経験している人の話はほぼ聞いたことはなかったけど、下の子は同じクラスにだいたい1人くらい治療したと話している人がいます。治療する人が増えただけでなく『治療した』って言える雰囲気になってきたのかな」(あみかさん 49歳 治療開始は35歳と40歳)