【台風防災】暴風対策で「窓ガラスに養生テープ」は意味ない?意外なNGも…防災士が解説
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台風が接近する際、窓ガラスの暴風対策で、養生テープを貼る方法があると聞いたことがある人は多いと思います。
実際、2019年に台風19号(のちに令和元年東日本台風と命名)が関東に接近した際は、最接近の直前にはもう関東各地のホームセンターで養生テープが売り切れるという事態まで発生しました。
でも、じつは「窓ガラスに養生テープ」というのは、みなさんが思っているような効果がないかもしれません。
どういうことなのか、野菜ソムリエ・気象予報士・防災士の資格を持つ植松愛実さんが、養生テープのNG行為も含めて解説します。窓ガラスが割れるのを防ぐわけではない
まず、窓ガラスに養生テープを貼っても、窓ガラスが割れるのを防ぐという効果はほとんどありません。これは養生テープだけの話ではなく、粘着テープでも、ホームセンターなどに売っているプラスチック製のフィルムでも同じことが言えます。
台風の際に窓ガラスが割れるおそれがあるのは、暴風で窓ガラスがガタガタ揺れるからではなく、暴風によって飛ばされた飛来物がぶつかるためなのですが、こういった飛来物(道に落ちているペットボトルなど)がぶつかるときにはかなりの衝撃が発生するので、窓に何か貼る程度のことではそもそも防げないのです。
根本的に割れるのを防ごうとしたら、雨戸かシャッターくらいでないと太刀打ちできません。
つまり、養生テープを貼ることの効果は、窓が割れないことではなく、窓が少し割れた場合にガラスの破片が多少飛び散りにくくなること。
ホームセンターにあるプラスチック製のフィルムもよく見ると「ガラス飛散防止」と書いてあります。